子どもの歯を守る予防中心の小児歯科
成長に伴って著しく変化する子どもの口腔環境を健康に保つには、予防歯科は欠かせません。お口の健康管理が目的の定期健診を受けていれば、虫歯の早期発見・治療も可能になりますし、その時の口腔状態に適した予防処置も行えます。
また、たとえ虫歯になっていたとしても、小さな虫歯であれば痛みなく治療できますし、大切な歯を傷付ける事もありません。最初は慣れない歯科医院に怖いからと尻込みする子どももいますが、治療が痛くないとわかると怖がる事はなくなります。
当院では、お子さんの様子を見ながら治療を進めております。
著しく変化する子どもの口腔環境
子どものお口は、歯の生え変わりによって著しく変化します。大人よりも口腔管理が難しい為、成長に合わせた定期管理が大切です。
乳歯列期(3歳程度)
乳歯の生える時期
- A:乳中切歯8~11ヶ月
- B:乳側切歯11~12ヶ月
- C:乳犬歯1歳8ヶ月
- D:第一乳臼歯1歳6ヶ月
- E:第二乳臼歯2歳
混合歯列期(7歳程度)
永久歯列期(13歳程度)
永久歯に生え変わる時期
- 1:中切歯7~8歳
- 2:側切歯8~9歳
- 3:犬歯11~12歳
- 4:第一小臼歯10~11歳
- 5:第二小臼歯10~11歳
- 6:第一大臼歯(最初に生える6歳臼歯)6~7歳
- 7:第二大臼歯12~13歳
- 8:第三大臼歯(親知らず)17~21歳
乳歯列期やわらかい乳歯の虫歯に要注意
乳歯は永久歯よりも小さくエナメル質や象牙質の厚みも半分ほどしかありません。歯の石灰化も不十分で軟らかい為、虫歯に侵されやすく、虫歯に感染するとあっという間に大きくなってしまいます。乳歯の虫歯はこれから生える永久歯への感染など、将来の歯並びにも影響する恐れがある為、十分な注意が必要です。
混合歯列期幼若永久歯とデコボコな歯並びに注意
生えたての未成熟な永久歯を幼若永久歯と言います。幼若永久歯は石灰化が不十分で歯面が粗く、成熟するまで5年程かかりますが、その間は乳歯と同様に虫歯になりやすい為、注意が必要です。また、小さな乳歯と大きな永久歯が混成する混合歯列期は歯並びがデコボコしている為、歯磨きの難しい時期です。
歯磨き指導(TBI)
歯磨きは最も大切な虫歯予防方法です。
C0やC1レベルの軽度の虫歯であれば、歯磨きだけで治癒する可能性もあります。しかし、汚れをきちんと落とせていない「つもり磨き」では無意味です。虫歯を効果的に予防できる歯磨き方法をわかりやすく説明し、一緒に練習します。
乳歯列期
乳幼児の仕上げ磨きで難しいのは力加減です。痛い仕上げ磨きは、習慣化のマイナス要因になってしまうため、痛みのない効果的な仕上げ磨きの方法を説明しています。仕上げ磨きは子育ての大切な要素です。毎日磨いて子どもの歯を守ると共に、歯磨きの習慣を身につけてあげましょう。
歯磨き、仕上げ磨きの注意点
乳歯と永久歯が混在する小児期は、歯列や歯の高さがデコボコで歯磨きが難しく、歯垢などの汚れが溜りやすい環境です。虫歯になりやすい奥歯・歯と歯の間・歯と歯茎の境目などは、特に注意して磨きましょう。
仕上げ磨きの場合は、子どものお口の中がよく見えるような状態(ひざ枕など)で磨きましょう。
STEP.1
歯ブラシの毛先を歯面に軽く当てて、軽い力で小刻みな往復運動で、シャカシャカ磨きます。
STEP.2
前歯や奥歯の頬側の面を磨く時は、人差し指を歯茎に軽く当てて、指に沿って歯ブラシを動かします。(仕上げ磨き)
STEP.3
歯と歯の境目などは、歯ブラシの先を上下に細かく動かして磨きます。歯がデコボコした部分は軽い力で念入りに磨いて下さい。
STEP.4
奥歯の噛み合わせ面は、歯ブラシを斜めに入れて毛先を細かく動かして磨きます。6~7歳で生えてくる永久歯の第一大臼歯は生えきるまで期間がかかり、また歯磨きもしにくいので、虫歯には特に注意して下さい。